はじめに
推し活は、私たちにとって日常の中の癒しであり、喜びでもあります。ライブ、イベント、グッズの整理やSNSでの発信など、推しを応援する活動にはさまざまな形があります。しかし、「推しのために頑張る」という情熱の裏で、ついつい自分の体のことを後回しにしてしまうことはありませんか?
今回は、長時間の推し活が心身に与える影響や、そのリスクにどう対処すべきかを「医学的視点」から解説していきます。健康で長く推し活を楽しむために、ぜひ知っておきたい情報をまとめました。
推し活による健康リスクとは?
■ 長時間の立ちっぱなし・座りっぱなし
ライブや舞台の待機列、現場での立ち見観覧、配信の視聴など、推し活では長時間同じ姿勢を取ることが多くなります。これは血流を悪くし、むくみや腰痛、場合によってはエコノミークラス症候群(深部静脈血栓症)のリスクもあります。
■ 声の出しすぎ・のどの炎症
応援の声出しやコール、イベントでの叫びすぎは、声帯ポリープやのどの炎症の原因になることも。翌日声が出なくなるだけでなく、慢性的なトラブルにつながる可能性もあるのです。
■ 睡眠不足による自律神経の乱れ
推しの情報を追いかけて深夜までスマホを見続けたり、早朝からグッズ列に並んだりすると、慢性的な睡眠不足になりがちです。これにより、自律神経が乱れて体調を崩しやすくなり、集中力や免疫力も低下します。
■ 精神的なストレスや燃え尽き症候群
推しの活動休止やSNSの炎上、イベント落選などが続くと、メンタル面でのストレスも蓄積します。「推し活うつ」とも呼ばれる燃え尽き症候群に陥ることもあるため、心のケアも重要です。
健康を守りながら推し活する方法
■ 1時間ごとに体を動かそう
イベントや配信を視聴するときは、1時間に1回は立ち上がってストレッチをすることを習慣にしましょう。長時間の同じ姿勢を避け、血流を促進させることでむくみや疲労を軽減できます。
■ 応援グッズの持ち運びはリュックで
重たい応援グッズやペンライト、双眼鏡などを手で持ち歩くと、肩こりや腰痛の原因になります。できればリュック型のバッグにし、重さを分散させることがポイントです。
■ 声のケアを忘れずに
コールや応援後は、のど飴やうがいでケアをしてあげましょう。ライブ前後には水分補給とマスクも忘れずに。のどの乾燥や過度な負担を防ぐことができます。
■ 睡眠時間を確保するスケジューリング
推し活が忙しいときでも、7時間以上の睡眠を意識的に確保しましょう。特にイベント前後は疲れやすいため、睡眠の質を高める工夫(入浴・スマホを寝る1時間前に切るなど)も有効です。
■ 心が疲れたら「推し活休暇」を
推し活が義務のようになってしまったときは、一度距離を置く時間も大切です。あえて「何もしない日」を作ることで、気持ちがリセットされ、また純粋に楽しめるようになります。
医学的にも「推し活は健康にいい」が前提
ここまでリスクについて紹介しましたが、推し活はメンタルヘルスの向上に役立つ側面も大いにあります。推しの存在はストレスを緩和し、日常に楽しみをもたらしてくれる心の支えです。
ただし、それを長く楽しみ続けるためには健康があってこそ。無理をせず、体と心のバランスを保つことが、結果的に推し活の「幸福度」も高めてくれるのです。
まとめ
推し活は、人生をより豊かにしてくれる素敵な活動です。しかし、長時間の応援には体への負担が少なからずあることも事実。医学的な視点を取り入れたセルフケアで、これからも健やかに、楽しく推しを応援し続けましょう。
健康第一の推し活が、あなたと推しの未来をもっと明るくしてくれるはずです。